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なるほど!ザ・ワード〜低公害車用語解説〜

自動車環境問題に関することばを取り上げて解説します。

第2回 大気汚染に係わる環境基準

◆大気汚染に係る環境基準

日本の公害防止に関する法律は、公害対策基本法(昭和42年)の制定により始まり、平成5年11月、環境基本法の施行により体系化されてきました。環境基本法には、環境保全についての基本理念を定め、環境保全に関する施策の基本事項が定められています。この環境基本法第三節第16条では環境基準を「大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について、それぞれ、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準」と規定し、行政上の政策目標となっています。具体的には、自動車の排出ガスに起因した主な汚染物質に関する環境基準は下表の通りです。

自動車の排出ガスに起因した主な汚染物質に関する環境基準

◆国内における大気汚染の状況

公害対策基本法のもとに、昭和43年、大気汚染防止法が大気汚染防止対策の基本法として制定されました。
これにより、各都道府県では大気の汚染の状況を常時監視する測定局を設置しています。測定局には、住宅地などの一般的な生活空間における大気汚染の状況を把握するための一般大気測定局(一般局)と、道路周辺における状況を把握するため沿道に設置される自動車排出ガス測定局(自排局)があります。平成10年度の二酸化窒素に係る有効測定局は、一般局が、717市町村1,466局、自排局は、238市町村392局です。
測定の結果、二酸化窒素や浮遊粒子状物質についての環境基準を満たしていない測定地域の割合は近年概ね横ばいで推移し、大都市地域を中心に環境基準達成状況は依然低い水準となっています。

画像

図 大都市地域における二酸化窒素の環境基準達成状況の推移
(自動車NOx法特定地域) 資料:環境庁

◆大気汚染の防止対策

大気汚染防止法により、工場・事業所からのばい煙、粉じん、自動車排出ガスが規制の対象となりました。自動車からの排出ガスは、大気汚染防止法により、自動車1台毎の排出ガス許容限度を定め、道路運送車両法により定める車両保安基準によって確保する仕組みが取られています。 昭和48年以降は、排出ガス規制が強化されることにより、自動車単体からの大気汚染物質の削減が図られてきましたが、一方で、自動車保有台数の増加、走行量の増加により、自動車単体の排出ガス低減の効果が相殺されていることが考えらます。


参考:
環境省のホームページ
http://www.env.go.jp/

国立環境研究所環境情報センター 環境数値データベース
http://www.nies.go.jp/igreen/


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