Homeライブラリ世界の自動車用代替燃料2004年度

世界の自動車用代替燃料

一般財団法人環境優良車普及機構が政府指定機関として参加している、「国際エネルギー機関 自動車用先進燃料研究開発実施協定(IEA AMF)」の活動成果の一つとして発行されているニュースレターや様々なニュースソースからの世界の自動車用代替燃料に関するトピックスを紹介します。

2004年版

◆ バイオ燃料 〜米国および欧州〜

 バイオ燃料の重要性が、米国、欧州で高まっている。現在、米国には20州77ヶ所の工場があり、年間33億ガロン(1,250万kl)のエタノールを生産している。これらのエタノール工場では、過去4年間で生産力が4倍近く伸びている。工場を経営する農家が増え、全米で販売されるガソリンのおよそ30%はエタノールまたはETBE(エチルターシャリーブチルエーテル)との混合である。
 一方、EU加盟国15カ国では、バイオディーゼル市場が過去3年間で2倍に成長し (2003年には140万トン)、ほとんどのバイオディーゼルは、ドイツ、フランス、イタリアで生産されている。ドイツでは年間270,000m3のバイオエタノールが生産されており、バイオディーゼルを販売する給油スタンドが1,717軒ある。

GAVE News June 11, 2004 "World Biofuels 2004" より抄訳
http://gave.novem.nl/novem_new/index.asp?id=25&detail=217

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◆ 競争力のあるバイオメタノール

 最近終了したEUのプロジェクト「黒液(製紙工場の副産物)のガス化と自動車用燃料の生産」で、Volvo Bus社、Methanex社などが、バイオマスが原料となる黒液のガス化によるメタノール製造を行った。
 この中で輸送用グリーン燃料生産の将来性を調査し、現在のスウェーデンの製紙工場はプロセス効率が高いため、ガソリンと競争力をもつ価格でのバイオメタノール生産が可能だという結論を出した。ただし、この価格には、流通コストとスウェーデンのCO2税を含み、その他の税は含まない。
 スウェーデンにおける潜在的なバイオメタノールの生産量を総合すると、全輸送用燃料消費量の30%近くをまかなうことができると予測され、同時に、スウェーデンのCO2排出量を12%削減すると考えられる。

http://www.stfi.se/documents/research/coopnet/blgmf.htm

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◆ バイオエステル 〜英国:ヨーロッパ最大のバイオディーゼル工場〜

 欧州最大のバイオディーゼル工場が2005年、英ティーズサイド特別市に完成し、第2工場もその1年後に完成の予定である。建設コスト2,100万ポンド(約40億円)の同工場は、なたね・ヤシ・大豆などを原料とする再生可能な植物油を利用し、年間25万トンのバイオディーゼル生産能力がある。連続フロー式によるこのバイオディーゼル生産は、従来のバッチ式プロセスよりはるかに効率的で、より安価であると期待されている。

IEA AMF "AMFI Newsletter" October 2004, issue no. 1より抄訳
http://www.iea-amf.vtt.fi/news/amfinewsletter2004_october_2.pdf

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◆ スウェーデンに新しいエタノール実証プラント

 新しいエタノールのモデル実証プラントが2004年5月、スウェーデンのオルンショルダースビークにオープンした。この実証プラントでは木材チップや林業残留物、再生繊維などを原料とし、セルロースからエタノールを製造している。希釈酸及び酵素による加水分解という2段階の生産工程からなり、こうした新しい製造技術の試験および研究がねらいである。設備能力は継続的に生産した場合に年間200m3程度で、製造コストは1リッターあたり0.41米ドルと推計される。

http://www.etek.se/main.cfm?p=Nyheter

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◆ ブラジルでエタノールの輸出増加

 ブラジルの最近の推算では、国際市場で1バレルあたり40〜50米ドルを推移する原油価格に対し、エタノールは同32〜33米ドルで、ますます魅力的な燃料となっている。国際的な原油価格の高騰がエタノール輸出の増加につながっているとみられ、昨年同時期の0.92億リッターであった輸出量が、今年5月から7月には7.64億リッターに達している。

IEA AMF "AMFI Newsletter" October 2004, issue no.1 より抄訳
http://www.iea-amf.vtt.fi/news/amfinewsletter2004_october_2.pdf

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◆ ハイブリッド自動車で「エタノールハイウェー」ドライブ

 シュワルツェネッガー米カリフォルニア州知事は、海外石油依存からの脱却のため「水素ハイウェー」への支援を表明したが、このアプローチは再考したほうがよい。水素(燃料電池自動車)でなくエタノール(ハイブリッド自動車)を使用すれば、先の目標をより低コストで達成できるからだ。
 ガソリンとエタノールを併用する自動車は、わずかな追加コストで利用でき、またエタノールのより適した使用環境はハイブリッド自動車である。ハイブリッド自動車は電動モータの採用により30%〜50%のガソリン消費量削減に成功しており、主要燃料としてエタノールを使用することや、さらなる技術改良が可能である。
 エタノールは現在、水素よりも安価で、今後十年間は水素に優位性を持つことが指摘されている。またエタノール充填所は、水素充填所建設コストの10%足らずで建設可能である。

IEA AMF "AMFI Newsletter" October 2004, issue no.1 より抄訳
http://www.iea-amf.vtt.fi/news/amfinewsletter2004_october_2.pdf

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◆ 欧州各国におけるバイオ燃料の普及政策

 ECの代替燃料に関するアクションプランでは、2020年までに運輸部門における化石燃料消費量の20%を代替燃料にすることを目標としており、今後20年間に輸送用燃料として重要な役割を果たすと考えられる代替燃料には、バイオ燃料(短期的)、天然ガス(中期的)、燃料電池(長期的)の三つがある。
 欧州では増え続ける軽油・ガソリン使用に替え、バイオ燃料の割合を2005年までに2%、2010年までに5.75%に増やすことを目標としている。またEC加盟国は、2005年のバイオ燃料販売について各国目標を報告し、以後毎年、運輸部門におけるバイオ燃料消費量を報告する義務を負う。

[ オーストリア ]
 2005年にはバイオ燃料の割合を少なくとも2.5%とし、2007年に4.3%、2008年に5.75%に増やす。また、バイオディーゼル2〜5%混合ガソリンも含め、有機物由来の燃料は鉱物油税が免除される。

[ チェコ ]
 予備段階である2004年の目標は2.2%、2006年に7.95%、2010年には9.7%としており、2006年の目標値はEC目標値を上回る。ガソリンと混合するバイオエタノール生産に対する補助等も計画されている。

[ フィンランド ]
 バイオ燃料の輸送用としての最低使用割合の目標は2005年に0.1%とされたが、現在は実質的ゼロで、主に暖房や発電に使用される傾向にある。輸送用燃料としての天然ガス、LPGおよびバイオガスは免税対象である。2010年までのバイオ燃料使用目標達成のためには、木材や廃棄物を原料としたバイオ燃料で十分と思われる。

[ ドイツ ]
 バイオ燃料の使用割合を2%以上とすることを目標とする。ドイツでは菜種油メチルエステル(RME)と軽油の混合燃料や純正のバイオディーゼルも早くから使用されており、2003年の実績シェアは1.4%である。輸入バイオエタノールから生産するエチル・ターシャリー・ブチル・エーテル(ETBE)も、少量ではあるがガソリンとの混合で使用されている。

[ ラトビア ]
 2005年の目標は2%とし、9千トンをバイオエタノール、1万1千トンをバイオディーゼルとする。2005年にはバイオ燃料処理工場建設のために、70万ユーロの財政支援が計画されている。

[ リトアニア ]
 2004〜2010年のバイオ燃料の生産・使用促進プログラムでは、2005年末までに2%以上、2010年末までに5.75%の普及を目標としている。具体的には、生物由来のエネルギーに対する免税等がある。

[ ポルトガル ]
 2005年第1期の目標は、輸送用燃料の約1%(バイオディーゼル5万トンおよびバイオエタノール1万5千トン)とする。バイオ燃料利用促進のため、税率低減、バイオ燃料使用の義務化、生産者と販売業者による自主協定、という三つの政策が検討されている。

[ スペイン ]
 目標基準値は2%で、バイオ燃料について特別減税が行われている。2003年の輸送部門におけるバイオ燃料全体の平均シェアは1.09%であった。

[ スウェーデン ]
 2004年に基準目標値である2%を達成し、2005年にはさらにシェアが伸びると見込まれる。パイロットプロジェクトに対してはCO2税の全般免除等も行われる。国内で広範に普及しているバイオ燃料は、バイオエタノール、RME、バイオガスである。

[ 英国 ]
 2005年の仮目標は0.3%以上。バイオディーゼルは2002年から1リッター当たり20ペンス減税され、バイオエタノールにも同様の減税が2005年1月から適用されている。この措置は少なくとも3年間継続する。これにより、廃棄植物油由来バイオディーゼルの月間販売量が約200万リッター増加した。バイオエタノールの販売は、現在は行われていない。その他、資金補助等の普及促進策も検討されている。また、運輸部門への再生可能輸送用燃料の使用義務付けを検討中である。

IEA AMF "AMFI Newsletter" October 2004, issue no.1 より抄訳
http://www.iea-amf.vtt.fi/news/amfinewsletter2004_october_2.pdf

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